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【0017】畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
学習目標:CNNの構造を理解し、各層の役割と層間のデータの流れについて理解する
学習項目:
- CNNの基本形
- 畳み込み層
- プーリング層
- 全結合層
- データ拡張
- CNNの発展形
- 転移学習とファインチューニング
詳細キーワード:
(ネオコグニトロン、LeNet、サブサンプリング層、畳み込み、フィルタ、最大値プーリング、平均値プーリング、グローバルアベレージプーリング(GAP)、Cutout、Random Erasing、Mixup、CutMix、MobileNet、Depthwise Separable Convolution、NAS (Neural Architecture Search)、EfficientNet、NASNet、MnasNet、転移学習、局所結合構造、ストライド、カーネル幅、プーリング、スキップ結合、各種データ拡張、パディング)
CNNの基本形
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識などの分野で広く用いられるディープラーニングのモデルです。CNNは、畳み込み層、プーリング層、全結合層などの層を組み合わせて構成されます。
CNNの基本的な構造は、ネオコグニトロンやLeNetなどの初期のモデルに由来しています。これらのモデルでは、画像の局所的な特徴を抽出するために、畳み込み層とサブサンプリング層(プーリング層)が交互に配置されています。
畳み込み層
畳み込み層は、入力データに対して畳み込み操作を行う層です。畳み込み操作では、フィルタ(カーネル)と呼ばれる重みを用いて、入力データの局所的な特徴を抽出します。フィルタのサイズやストライド、パディングなどのパラメータを調整することで、特徴抽出の性質を制御できます。
プーリング層
プーリング層は、畳み込み層の出力を縮小する層です。代表的なプーリング操作には、最大値プーリングや平均値プーリングなどがあります。プーリング層を用いることで、特徴の位置の微小な変化に対する不変性を獲得し、モデルの計算量を減らすことができます。
全結合層
全結合層は、CNNの出力層として用いられる層です。全結合層では、前層のニューロンと全てのニューロンが結合されています。全結合層の出力は、最終的な分類結果や予測値となります。
データ拡張
データ拡張は、CNNの学習データを人工的に増やす手法です。画像の回転、反転、拡大縮小、クロップなどの変換を適用することで、モデルの汎化性能を向上させることができます。CutoutやRandom Erasing、Mixup、CutMixなどの手法も、データ拡張の一種として用いられます。
CNNの発展形
CNNは、様々な発展形が提案されています。MobileNetでは、Depthwise Separable Convolutionを用いることで、モデルの軽量化を実現しています。NAS(Neural Architecture Search)は、ニューラルネットワークの構造を自動的に探索する手法であり、EfficientNetやNASNet、MnasNetなどのモデルが知られています。
転移学習とファインチューニング
転移学習は、他のタスクで学習済みのCNNを、目的のタスクに適用する手法です。ファインチューニングは、転移学習の一種であり、学習済みのモデルの一部の層を再学習することで、目的のタスクに適応させます。転移学習とファインチューニングを用いることで、少ないデータでも高い性能を達成できます。
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
G検定では、畳み込み層の役割について理解しておく必要がある。
プーリング層の役割を把握することが重要。
LeNet、AlexNet、VGGの特徴の理解を深めておく。
【0018】深層生成モデル
学習目標:生成モデルにディープラーニングを取り入れた深層生成モデルについて理解する
学習項目:
- 生成モデルの考え方
- 変分オートエンコーダ(VAE)
- 敵対的生成ネットワーク(GAN)
詳細キーワード:
(ジェネレータ、ディスクリミネータ、DCGAN、Pix2Pix、CycleGAN)
生成モデルの考え方
生成モデルは、データの確率分布を学習し、新しいデータを生成するモデルです。生成モデルは、教師なし学習の一種であり、データの本質的な構造を捉えることができます。
変分オートエンコーダ(VAE)
変分オートエンコーダ(VAE)は、生成モデルの一種であり、オートエンコーダの拡張として提案されました。VAEは、潜在変数の確率分布を学習し、その分布からサンプリングすることで、新しいデータを生成します。
敵対的生成ネットワーク(GAN)
敵対的生成ネットワーク(GAN)は、生成モデルの一種であり、ジェネレータとディスクリミネータの2つのネットワークを敵対的に学習させることで、高品質なデータを生成します。GANの発展形には、DCGANやPix2Pix、CycleGANなどがあります。
深層生成モデル
G検定では、生成モデルの考え方について理解しておく必要がある。
VAEとGANの違いを把握することが重要。
【0019】画像認識分野
学習目標:ディープラーニングの画像認識への応用事例や代表的なネットワーク構成を理解する
学習項目:
- 物体識別タスク
- 物体検出タスク
- セグメンテーションタスク
- 姿勢推定タスク
- マルチタスク学習
詳細キーワード:
(ILSVRC、AlexNet、Inception モジュール、GoogLeNet、VGG、スキップ結合、ResNet、Wide ResNet、DenseNet、SENet、R-CNN、FPN、YOLO、矩形領域、SSD、Fast R-CNN、Faster R-CNN、セマンティックセグメンテーション、インスタンスセグメンテーション、パノプティックセグメンテーション、FCN (Fully Convolutional Network)、SegNet、U-Net、PSPNet、Dilation convolution、Atrous convolution、DeepLab、Open Pose、Parts Affinity Fields、Mask R-CNN)
物体識別タスク
物体識別タスクは、画像中の物体のクラスを識別するタスクです。代表的なモデルには、AlexNetやGoogLeNet、VGG、ResNetなどがあります。これらのモデルは、ILSVRCなどの大規模な画像認識コンペティションで高い性能を示しました。
物体検出タスク
物体検出タスクは、画像中の物体の位置とクラスを同時に検出するタスクです。R-CNNやFast R-CNN、Faster R-CNN、YOLO、SSDなどのモデルが知られています。これらのモデルは、矩形領域やアンカーボックスを用いて、物体の位置を特定します。
セグメンテーションタスク
セグメンテーションタスクは、画像中の物体の領域をピクセル単位で分割するタスクです。セマンティックセグメンテーションは、画像中の各ピクセルに対してクラスラベルを割り当てます。インスタンスセグメンテーションは、画像中の各物体のピクセルを個別に分割します。パノプティックセグメンテーションは、セマンティックセグメンテーションとインスタンスセグメンテーションを組み合わせたタスクです。
セグメンテーションのための代表的なモデルには、FCN(Fully Convolutional Network)やSegNet、U-Net、PSPNet、DeepLabなどがあります。これらのモデルでは、Dilation convolutionやAtrous convolutionなどの技術を用いて、高解像度の出力を得ることができます。
姿勢推定タスク
姿勢推定タスクは、画像中の人物の姿勢を推定するタスクです。Open PoseやParts Affinity Fieldsなどのモデルが知られています。これらのモデルは、人体の各部位の位置を推定し、それらを関節で結ぶことで、人物の姿勢を推定します。
マルチタスク学習
マルチタスク学習は、複数のタスクを同時に学習するアプローチです。例えば、Mask R-CNNは、物体検出とセグメンテーションを同時に行うモデルです。マルチタスク学習を用いることで、タスク間の相関を利用し、モデルの性能を向上させることができます。
画像認識分野
G検定では、R-CNN、YOLO、SSDについて理解しておく必要がある。
セマンティックセグメンテーションの概念を把握することが重要。
ILSVRCの重要性の理解を深めておく。
【0020】音声処理と自然言語処理分野
学習目標:音声と言語の時系列データをモデルで取り扱うためのニューラルネットワークモデルと最新の研究成果などを理解する
学習項目:
- データの扱い方
- リカレントニューラルネットワーク(RNN)
- Transformer
- 自然言語処理におけるPre-trained Models
詳細キーワード:
(LSTM、CEC、GRU、双方向RNN(Bidirectional RNN)、RNN Encoder-Decoder、BPTT、Attention、A-D変換、パルス符号変調器(PCM)、高速フーリエ変換(FFT)、スペクトル包絡、メル周波数ケプストラム係数(MFCC)、フォルマント、フォルマント周波数、音韻、音素、音声認識エンジン、隠れマルコフモデル、WaveNet、メル尺度、N-gram、BoW(Bag-of-Words)、ワンホットベクトル、TF-IDF、単語埋め込み、局所表現、分散表現、word2vec、スキップグラム、CBOW、fastText、ELMo、言語モデル、CTC、Seq2Seq、Source-Target Attention、Encoder-Decoder Attention、Self-Attention、位置エンコーディング、GPT、GPT-2、GPT-3、BERT、GLUE、Vision Transformer、構文解析、形態要素解析)
データの扱い方
音声データは、A-D変換によってデジタル信号に変換されます。パルス符号変調器(PCM)は、アナログ信号をデジタル信号に変換する代表的な手法です。音声データは、高速フーリエ変換(FFT)を用いて、周波数領域の特徴に変換されます。メル周波数ケプストラム係数(MFCC)は、人間の聴覚特性を考慮した音声の特徴量です。
自然言語データは、N-gramやBoW(Bag-of-Words)、ワンホットベクトル、TF-IDFなどの手法を用いて、数値ベクトルに変換されます。単語埋め込みは、単語の意味を実数ベクトルで表現する手法であり、word2vecやfastText、ELMoなどのモデルが知られています。
リカレントニューラルネットワーク(RNN)
リカレントニューラルネットワーク(RNN)は、時系列データを扱うためのニューラルネットワークモデルです。RNNは、過去の状態を記憶し、それを利用して未来の状態を予測します。RNNの発展形には、LSTMやGRU、双方向RNNなどがあります。
RNNは、BPTTと呼ばれる誤差逆伝播法の変種を用いて学習されます。また、RNN Encoder-Decoderモデルは、機械翻訳などのシーケンス変換タスクで用いられます。
Transformer
Transformerは、RNNを用いずに時系列データを扱うモデルです。Transformerは、Attention機構を用いて、入力系列の各要素間の関係を直接的に学習します。Transformerには、Source-Target Attention、Encoder-Decoder Attention、Self-Attentionなどの種類があります。
Transformerは、位置エンコーディングを用いて、入力系列の位置情報を取り入れます。また、Transformerは、並列化が容易であるため、大規模なデータセットで効率的に学習できます。
自然言語処理におけるPre-trained Models
近年、大規模なコーパスで事前学習された言語モデルが、自然言語処理のタスクで高い性能を示しています。これらのモデルは、Pre-trained Modelsと呼ばれます。代表的なPre-trained Modelsには、GPT、BERT、Vision Transformerなどがあります。
Pre-trained Modelsは、言語モデルと呼ばれる、次の単語を予測するタスクで学習されます。また、GLUEなどのベンチマークを用いて、様々な自然言語処理タスクで評価されます。Pre-trained Modelsは、ファインチューニングと呼ばれる追加の学習を行うことで、特定のタスクに適応させることができます。
音声処理と自然言語処理分野
G検定では、RNNとLSTMについて理解しておく必要がある。
Transformerの概念を把握することが重要。
BERTに代表される事前学習済み言語モデルの重要性の理解を深めておく。
【0021】深層強化学習分野
学習目標:強化学習にディープラーニングを組み込んだ深層強化学習の基本的な手法とその応用分野について理解する
学習項目:
- 深層強化学習の基本的な手法と発展
- 深層強化学習とゲームAI
- 実システム制御への応用
詳細キーワード:
(DQN、ダブルDQN、デュエリングネットワーク、ノイジーネットワーク、Rainbow、モンテカルロ木探索、アルファ碁(AlphaGo)、アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)、アルファゼロ(Alpha Zero)、マルチエージェント強化学習、OpenAI Five、アルファスター(AlphaStar)、状態表現学習、連続値制御、報酬成形、オフライン強化学習、sim2real、ドメインランダマイゼーション、残差強化学習)
深層強化学習の基本的な手法と発展
深層強化学習は、強化学習にディープラーニングを組み込んだ手法です。深層強化学習では、ニューラルネットワークを用いて、状態価値関数や行動価値関数、方策を近似します。
深層強化学習の代表的な手法には、DQNがあります。DQNは、Q学習にディープラーニングを組み合わせた手法であり、画像入力を扱うことができます。DQNの発展形には、ダブルDQNやデュエリングネットワーク、ノイジーネットワーク、Rainbowなどがあります。
深層強化学習とゲームAI
深層強化学習は、ゲームAIの分野で大きな成果を上げています。アルファ碁(AlphaGo)は、深層強化学習とモンテカルロ木探索を組み合わせることで、囲碁の世界チャンピオンに勝利しました。アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)は、自己対局のみで学習を行うことで、アルファ碁を上回る性能を達成しました。
アルファゼロ(Alpha Zero)は、囲碁以外のゲームにも適用可能な汎用的なアルゴリズムです。また、マルチエージェント強化学習を用いたゲームAIとして、OpenAI Fiveやアルファスター(AlphaStar)などが知られています。
実システム制御への応用
深層強化学習は、ロボットの制御やオンライン最適化など、実システムの制御にも応用されています。状態表現学習は、センサー情報から有用な特徴量を抽出するために用いられます。連続値制御は、アクションが連続値をとる環境での強化学習を扱います。
報酬成形は、環境から得られる報酬を適切に設計することで、学習を効率化する手法です。オフライン強化学習は、事前に収集されたデータを用いて学習を行う手法です。sim2realは、シミュレーション環境で学習したモデルを実環境に適用する手法です。ドメインランダマイゼーションは、シミュレーション環境の物理パラメータをランダムに変化させることで、実環境への汎化性能を向上させる手法です。
深層強化学習分野
G検定では、Deep Q-Network(DQN)について理解しておく必要がある。
AlphaGoに代表される深層強化学習の成功例を把握することが重要。
Actor-Critic、A3Cの理解を深めておく。
【0022】モデルの解釈性とその対応
学習目標:ディープラニングのモデルの解釈性の手法について理解する
学習項目:
- ディープラーニングのモデルの解釈性問題
- Grad-CAM
詳細キーワード:
(モデルの解釈、CAM)
ディープラーニングのモデルの解釈性問題
ディープラーニングのモデルは、高い性能を達成する一方で、その予測結果の解釈が困難であるという問題があります。モデルの予測根拠を説明できないことは、モデルの信頼性や公平性の観点から問題となります。
Grad-CAM
Grad-CAMは、ディープラーニングのモデルの解釈性を高める手法の一つです。Grad-CAMは、Class Activation Mapping(CAM)の拡張であり、モデルの予測に寄与した画像領域を可視化することができます。Grad-CAMは、CNNの中間層の出力と、最終層の勾配を用いて、予測に寄与した領域をハイライトします。
モデルの解釈性とその対応
G検定では、説明可能AI(XAI)の重要性について理解しておく必要がある。
CAM、LIME、SHAPの概念を把握することが重要。
【0023】モデルの軽量化
学習目標:計算リソースが十分ではないエッジデバイス等で学習モデルを活用する方法を理解する
学習項目:
- エッジAI
- モデル圧縮の手法
詳細キーワード:
(蒸留、モデル圧縮、量子化、プルーニング)
エッジAI
エッジAIは、クラウドではなく、エッジデバイス上でAIモデルを実行する技術です。エッジAIを用いることで、通信コストの削減やプライバシーの保護、レスポンスの向上などが期待できます。一方で、エッジデバイスは計算リソースが限られているため、モデルの軽量化が必要となります。
モデル圧縮の手法
モデル圧縮は、モデルのサイズを小さくすることで、エッジデバイスでの実行を可能にする技術です。モデル圧縮の代表的な手法には、蒸留、量子化、プルーニングなどがあります。
蒸留は、大きなモデルの知識を小さなモデルに転移する手法です。量子化は、モデルの重みを低ビット化することで、モデルのサイズを削減する手法です。プルーニングは、モデルの重要でない部分を削除することで、モデルを圧縮する手法です。
以上が、ディープラーニングの手法に関する学習項目です。CNNや深層生成モデル、画像認識、音声処理、自然言語処理、深層強化学習など、様々な分野でディープラーニングが活用されていることを解説しました。
また、モデルの解釈性やモデルの軽量化といった、ディープラーニングを実践する上で重要なトピックについても触れました。
モデルの軽量化
G検定では、量子化、プルーニングについて理解しておく必要がある。
MobileNetの概念を把握することが重要。